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トピックス 名古屋発の読書会の2周年記念イベントが開催!


Artholic vol.10(2008年3月15日号)のトピックスでご紹介した、名古屋発の読書会、名古屋文学サロン月曜会の母体となる名古屋アウトプット勉強会の2周年記念イベント「名古屋アウトプット勉強会 2nd ANNIVERSARY『フォーカス・リーディング』出版記念読書会」が、9月23日に名古屋駅のテルミナ8階会議室で行われた。

今年3月の取材時には600人のメンバーを擁しているとのことだったが、現在では1000人を超える規模となっており、福岡に支部もできているそう。約100名のメンバーが参加したこのイベントでは、今年8月にPHP研究所から『フォーカス・リーディング1冊10分のスピードで、10倍の成果を出す「いいとこどり」読書術』を出版した、寺田昌嗣さんを迎え、速読のテクニックについてお話を伺った。
寺田さんが東京で主催する速読セミナーでの内容を、誌上トレーニングの形で掲載しているのがこの本。講演会では、「目のチューニング」などを参加者と実践しながら、「力まないで呼吸を整える」「姿勢を正す」「文字を見るのではなく、視野を広げてスライドさせる」など、独自に開発した速読のメソッドが話された。
寺田さんのお話の中でアートにも通じるのではと感じたのは、「速読により読書の生産性が上がれば、経験知が上がり、さらにスルスルと読めるようになる」ということ。多くの作品を見れば見るほど経験知が上がり、以前見たときには難解に感じた作品の印象も変わってくるからだ。とはいうものの、アートの場合は一度にたくさんの作品を見ればいいというものでもなさそうだ。というのは、美術館を訪れる人の多くは、展示の順路に従い一点一点鑑賞しているが、作品数が多い企画展では時間をかけて見たにもかかわらず、記憶に残っている作品は2、3点という場合も少なくないからだ。そうすると、最初に会場を速読するようにざっと見て全体の文脈や作品の傾向を大まかに押さえたうえで、気になる作品のもとに戻りそれらをじっくり見る…というのが、アートの速読といえるのではないか。
読書会ブームの火付け役ともいえる名古屋文学サロン月曜会に興味のある方は、インターネットの会員制サイト「ミクシィ」(http://mixi.jp/view_community.pl?id=2226186)をぜひチェックしてみては。

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