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竹田尚史/ダブルフィクション

2013年1月11日(金)ー1月26日(土)│日・月曜定休
13:00ー19:00│入場無料

会場:長者町トランジットビル
愛知県名古屋市中区錦2-11-13 長者町トランジットビル 2D

アーティスト・トーク
1月19日(土) 19:30ー20:00
N-mark B1(地下1階ギャラリー)
【参加費】無料


竹田尚史/ダブルフィクション

アーティスト竹田尚史は、学生時代から大学内に巨大な仮説のギャラリーを建設し、同世代のアーティストたちと発表の場をつくったり、様々なアクティビティーに参加するなど、名古屋のアートムーブメントを牽引する若手アーティストの一人である。
落下する瞬間を切り取った浮遊するスプーンの写真、シャッターを開放しながら夜空の星を撮影する星で星を描く作品。鏡の中の反転した時計、自身の質量と世界の妄想を融合したインスタレーション等を制作発表している。
彼の作品に一貫しているのは、彼自身が実感できる自身を中心とするモチーフから、空間、時間や質量を用いて、世界を表現しようと試みているところだ。
「この世界はどこからはじまったのだろうか、自分自身どこからはじまったのか」という、気が遠くなるような「世界に対する疑問」が作品のコンセプトのひとつである。
その疑問の中から、今回の展覧会のテーマ「ダブルフィクション」が生まれた。「世界は確かに存在する、しかしそれを確かな物にする基準はいまだ発見されていない」私達は不確かな複数の世界に生きているのではないだろうか。
例えば私達は夢を見ている時、映画を見ている時、その世界を疑うことなく、その世界を真実のものとしている。彼はこのような様々な平行世界が存在している現象を自身のパラレルワールドと呼んでいる。
私達の世界はフィクションかノンフィクションか? 私達はそれを確証に到る証拠を持っているだろうか。しかし、私達は確実に現在を生き、世界を実感していることも事実であるのだ。
このような解明することのできない問題と現在、私達が確実に存在している事実という実感の矛盾を一つの作品として実現しようとしている。
「ダブルフィクション」と名付けられた今回のプロジェクトでは、世界の構成要素である時間、空間、質量のモチーフが形を成しフィクションの中にフィクションがあるという、彼の考える世界をN-MARK B1の中で体感できるだろう。

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